理事長ご挨拶

一般財団法人 ベターホーム協会
理事長 大塚義幸
ベターホーム協会は令和5年6月4日、創立60周年を迎えました。この60年間を振り返ると、協会を取り巻く環境は、すべての分野で大激変してきたといっても過言ではないでしょう。政治・経済・産業・社会・文化・技術革新・人口・家族・消費者に至るまで、一大変革が起こってきました。
老若男女、日常的にスマートフォンを携行し、世界中のニュースや出来事の情報を瞬時に得ることが出来るようになりました。そして個人であっても、SNSで世界に向けた情報発信ができるように。フェイクニュースも溢れ、何を信じてよいのかわからない状況でもあります。
AIも、普段の暮らしにおいて手軽にスマートフォンで利用できる時代になり、「劇的に便利になった」と思われる反面、人間として心穏やかに生きていることの真の意味を考える時間や、追求するエネルギーが失せているような気がします。
また、すべての活動の動機に「金」が中心となる風潮がはびこり、すべてを金が支配する。地球規模でも、貧富の格差が天文学的に増大しています。いまこそ、ベターホームの新しい活動のあり方が本質的に問われているといってもよいでしょう。
日本の食の危機的状況については、消費者のみなさまへ新しく正しい情報を提供する必要があります。そして政府や自治体の動きも注視する必要があります。人々の安全で健康的な食を守るため、食の確保、食の安全、農薬・添加物・保存料・着色料・遺伝子組み換え商品など正しい情報を提供していく使命が協会にはあります。ニュートラルな立ち位置で、人々の健康で心豊かな生活に貢献していきたいのです。
人間にとって本当の幸せとは何か。自分の幸せ、家族の幸せ、友人の幸せ、地域社会の幸せ、日本の幸せ、地球の幸せ、民族の幸せ・・・。イデオロギーを超えて、身近な人へ確実に幸せの情報を提供していく、すなわち、安全な食を提供する情報と自分で料理できるスキルの獲得を継続していくことを、これからの協会は愚直に進めていきたいと決意しております。
- 大塚 義幸 (おおつか よしゆき)
- 1951年生まれ、北海道出身。NPO法人チーズマスター会理事長、フランスチーズ鑑評騎士の会理事を務める。
雪印乳業株式会社(現雪印メグミルク株式会社)常務取締役、チェスコ株式会社社長・会長、日本輸入チーズ普及協会会長、チーズ&ワインアカデミー社長等歴任。2014年6月にベターホーム協会に入社、2015年7月に理事長就任。現在に至る。